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精油の化学

今回は「精油の化学」と、ちょっと難しそうな内容・・・

というわけで今回の記事は 夫であり高校理科教諭であるGENKI先生監修でお送りします。

精油の中には数百種の芳香性成分が入っています。

精油によって作用が異なったり、またその強さが異なるのは、それぞれの精油の持つ成分に違いがあるためです

まず、精油は主に、炭素(C)酸素(O)水素(H)で構成されています。

そしてそれぞれが結合して様々な成分を作り出しています

結合の仕方にもある一定の法則があり、炭素は4つ、酸素は2つ、水素は1つ、手のようなもので結合しています。

(この手というのは、原子の持つ電子に関係しているのですが、話が長くなるので割愛します)

私はそれぞれにその数のロープがあって、それで結び合うイメージで考えてみました

雑ですみません。笑  

これらの原子が結合し、分子となります。芳香成分はこの分子からできています。

そしてこの成分は結合の違いによって、様々なグループに分類されます。

グループそれぞれの解説に入る前に、一つ前提のお話をします

分子と分子の間には自然と引き合う力、分子間力と言うものがあり、

それによって分子が集まると、液体や固体の状態になります。

逆に、分子と分子が離れてしまうと、気体となってしまいます。

気体になることで、私たちの鼻腔内に侵入することができ、脳は香りを感じることができます。

小さい分子間に働く分子間力は弱く、気体になりやすい=揮発性が高いと言う性質があります。

一方、大きい分子間に働く分子間力は強いので、気体になりにくい、つまりその分ゆっくりと気体になるので、香りの持続時間は長くなります

これを前提に、それぞれのグループをご紹介します

【テルペン類】

炭素と水素で構成された(炭化水素)イソプレン(C5H8)が複数個集まってできた、テルペン類。

こんな感じでつながっています。

テルペンは、イソプレンの単位数によって、さらに分類されます。

2つのイソプレン → モノテルペン 
3つのイソプレン → セスキテルペン
4つのイソプレン → ジテルペン

<モノテルペン類(C10H16)>

イソプレンが2つ結合していて、小さい分子なので、分子間力は小さく、気体になりやすい(=揮発性が高い)です。

そのため、モノテルペン類の成分が多く含まれる精油は、トップノートとして扱われます。(パッとすぐ香るため)

また、酸素と結合しやすい、つまり酸化しやすいです。

主な作用は、殺菌、抗ウイルス、鎮痛、抗炎症、刺激など

代表的な成分としては、リモネンやαピネンです。

<セスキテルペン類(C15H24)>

分子がより大きい=分子間力がより強いので、モノテルペンよりは揮発性は高くありません。

そのため、ミドルノートやベースノートの役割をします。(後から香ってきて、持続性が長い)

主な作用は、抗炎症、抗アレルギー、鎮静など

代表的な成分としては、ビザボレン、カマズレン、サンタレンです。

<ジテルペン類(C20H32)>

さらに揮発性が低いので、水蒸気蒸留法(精油の主な抽出方法)ではほとんど蒸留されません。

香りを長持ちさせる保留剤の役割となります。

代表的な成分としては、スクラレオール、イソフィトールです。

【アルコール類】

炭化水素にーOHが結合したものです。

グレー部分には、モノテルペン類の図のグレー部分が入ると思ってください。(※あくまで例えです、テルペン類以外の炭化水素とも結合します)

アルコール類は多くの精油にみられ、毒性はなく、皮膚にも穏やかなので、安全性が高いです。

<モノテルペンアルコール

強い殺菌作用があります。

主な作用は、抗菌、抗真菌、防虫、抗ウイルスなど

代表的な成分は、ゲラニオール、リナロール、シトロネロール、テルピネンー4ーオール。

<セスキテルペンアルコール

強い殺菌作用があります。

主な作用は、強壮、エストロゲン様、抗菌など

代表的な成分は、サンタロール、パチュロール、ネロリドール、ビサボロール。

<ジテルペンアルコール

主な作用は、エストロゲン様、殺菌など

【フェノール類】

炭化水素にーOHが結合したものです。
と聞くと、アルコールと何が違うの?と思われるかもしれませんが、
フェノール類はアルコール類とは違い、ベンゼン環に結合します。

ベンゼン環とは、炭化水素が、下図のように結合したものです。

下図は、Cの手を2本と1本で書いていますが、実際には、1.5本ずつで結合している様な感じなのだそうです。

そのため、モノテルペンの図の様に1本1本で結合しているよりも、強度があり、かつ環になっているので、ガッチリとした結合です。

なので、アルコール類に比べるとより揮発性は低いです。

フェノール類の香りは、薬品の様な香りやスパイシーな香りがします。

少量の使用で神経を強壮しますが、

長期にわたる使用や高濃度の使用は、皮膚刺激や内臓負担が大きいので、低濃度かつ短期間で使用します。

また妊娠中の使用にも注意が必要です。

主な作用は、殺菌、刺激、通経、加温、利尿。

代表的な成分は、チモール、オイゲノール、カルバクロールです。

【アルデヒド類】

炭化水素にーCHOが結合したものです。

酸化しやすく、皮膚刺激やアレルギー反応を起こすことがあります。

主な作用は、抗炎症、抗ウイルス、鎮静、強壮、解熱など。

虫除けにも効果があります。

代表的な成分は、シンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、シトロネラール、ゲラニアール、シトラール。

【ケトン類】

炭化水素に=Oが結合します。

比較的変化せず、安定しているので、体内でも代謝されにくい物質です。

つまり、体内に蓄積しやすいので、短期に低濃度で十分注意して使用します。

さらに刺激が強く、神経に対し毒性があります。

乳幼児、子供、妊娠中、高齢者などには使用を控えるか、使用する場合も十分注意が必要です。

主な作用は、去痰、駆虫、抗炎症、消化促進、粘液溶解など。

代表的な成分は、メントン、ツヨシ、カンファー、ヌートカトン、シスージャスミン。

【エステル類】

アルコールと酸が結合することで生成されます。

安全性が高く、作用も穏やかで毒性も低いです。

フルーティな香りを放ちます。

主な作用は、抗炎症、鎮静、鎮痙、抗真菌など。

代表的な成分は、ゲラニルアセテート、リナリルアセテート、ベンジルアセテートなど。

【オキシド(オキサイド)類】

輪っかにはなっていますが、二重結合がないので、分解されやすいです。

揮発性が高く、強い香りを放ちます。
高温・空気・水に触れると簡単に分解します。

皮膚刺激があるので、濃度には注意が必要です。

主な作用は、抗ウイルス、去痰、抗菌、粘液溶解など。

代表的な成分は、1,8シネオールです。

【ラクトン類】

分子サイズが大きいので、蒸留されず、圧搾法で多く含まれます。

光毒性と皮膚刺激があります。

主な作用は、鎮静、抗ウイルス、粘液溶解など。

代表的な成分は、クマリン、ベルガプテン、フロクマリン。


さて、ざっと説明してきましたが、

このように精油には色々な成分が含まれています。

解明されていない成分もあります。

この成分があるから、こういった作用や禁忌事項が、
と単純なものではなく、

それぞれの精油にどれくらいの割合でその成分が入っているかも重要なポイントです。

私が普段使っている精油は、

フランスのメディカルグレードで、成分検査(○○の成分が○%以上、というような)がきちんとされたものです。

なので、即効性と高い効果を実感できます

日本では、雑貨として精油が広まってしまったので、
危険な使い方、誤った使い方で使われている現状もあります

最近、知っているとなるほど、と思ったことがあります。

例えば、

ディフューザーでの芳香浴は、簡単に精油を生活に取り入れることのできる方法です。

そして、

真正ラベンダーは鎮静効果が高く、不眠に良いとされているので、
真正ラベンダーを芳香浴に使用する方も多いと思います。

しかし、低血圧の方の中には逆にリラックスできないと言われる方もいます。

なぜなら、真正ラベンダーには血圧を下げる作用があるからです。

必ずその作用が働くというわけではありませんが、過敏な人には効果が現れる場合があります。

そういった効果や禁忌事項についても書いていきますね